こんにちは。ケイゾクです。
私は約2年間、FXを使って資産運用をしていますが、今回、豪ドル/NZドル(オージーキウイ)のペアでの運用を始めました。
単に運用を始めてその設定や状況を記事にするだけでは発信内容が薄くなると思ったので、今回は『スプレッドの差で運用結果に差がでるか』と言うちょっとニッチな実験的内容を取り入れたいと思います。
具体的には『本家トラリピvs手動トラリピ』の構図の下、スプレッドの違うFX会社で同じ設定にして運用をスタート、スプレッドだけが違う両者でどれほど運用結果に差が出るかを検証することとしました。
今回はその設定について紹介したいと思います。
豪ドル/NZドル(オージーキウイ)を選んだ理由
私はこれまで、カナダドル円、ユーロ円、メキシコペソ円を『手動トラリピ』で運用してきました(メキシコペソ円は2021年3月末に撤退。運用結果はこちらの記事をご覧ください。)。
『トラリピ』とは株式会社マネースクエアが提供している自動売買ツールです。
一定のレンジに複数のIFD注文を仕掛け、決済されたら自動的に同じ注文が発動される画期的なシステムで、1度設定してしまえば放ったらかしで運用できてしまいます。
そしてこの仕組みを手作業で設定しようと言うのが『手動トラリピ』です。
どちらも『一定のレンジに複数のIFD注文を仕掛ける』のは同じなので、この仕組みにとって重要なのが『一定のレンジで動く通貨ペアであること』と言う点です。
長期にわたってレンジ相場を形成
今回運用を始めるオージーキウイの長期チャートを見てみると、約7年間キレイなレンジ相場を形成しているのが分かります。
今後もこのレンジが続くことが約束されているわけではありませんが、オーストラリアと隣国のニュージーランドの関係性から、このレンジ相場はしばらく続くと見込まれています。
つまり、オージーキウイはトラリピに向いている通貨ペアであると考えることができますね。
さらに、マネースクエアのHPで紹介されているように、以下の点でオージーキウイは『トラリピ史上最強通貨ペア』とまで言われているんです。
- 狭いレンジで上下によく動く。
- ショック相場に強い。
『マネースクエア』と『セントラル短資』で検証
冒頭記載したとおり、単にオージーキウイで運用するだけであれば、自分の好きな手法で運用すればいいと思います。
私の場合、これまではコストを抑えたいと言うことから『手動トラリピ』で運用してきました。
ここで言う『コスト』の代表が『スプレッド』です。
私はこれまで何となく『スプレッドは狭い方がいい』と言う思い込みだけで、ややスプレッドが広い本家トラリピではなく、手動トラリピを選択してきました。
しかし、『スプレッドの差ってどれぐらい影響を受けるのか実感が湧かない』と言うのが本音でした。
そこで今回は思い切って『スプレッドの差でどこまで影響が出るか』を検証するため、2社のFX会社で同時に運用をすることとしました。
スプレッドが最も狭いのはセントラル短資
今回の運用では『スプレッド』に焦点を当てて検証するわけですが、『本家トラリピvs手動トラリピ』の構図なので、使うFX会社は本家トラリピの『マネースクエア』は自動で決まります。
その相手となる手動トラリピのFX会社ですが、私が調べた中では以下のとおり『セントラル短資』がオージーキウイでは最も狭く設定されていました(2021年4月5日現在)。
したがって、今回は『マネースクエア』vs『セントラル短資』で検証したいと思います。
なお、セントラル短資については為替研究所を運営されているYukiさんが同社に突撃取材をされていて、オージーキウイの条件改善などについてヒアリングされているので、是非ご参考にしてください。
セントラル短資FXでは、12月頃から豪ドル/NZドルの条件が大幅に良くなり、スプレッドは多くの期間で1.0pips、スワ…
スワップポイントは買いも売りも0
スプレッドの他に運用結果に影響を及ぼすものとして『スワップポイント』があります。
トラリピでは時には数日以上ポジションを保有することもあるので、積み重なると影響も出てきますね。
この点、今回のオージーキウイについては、『マネースクエア』と『セントラル短資』は2021年4月5日時点で買い・売りともにスワップが0に設定されています。
他のFX会社では買いがマイナス、売りがプラスのスワップポイントが設定されていることが多いのですが、この2社についてはどちらも0なので同条件で比較することが可能となりますね。
ちなみに、マネースクエアはスワップ0キャンペーンを2021年7月1日までとアナウンスが出ています。
一方のセントラル短資はアナウンスは出ていませんが、マネースクエアに追随するのではないかなと個人的に考えています。
スワップ0が解除されてからの両社のスワップがどれほどになるかは分かりません。
しかし、セントラル短資については2020年末までは『買い:-15、売り:3(いずれも1万通貨あたり)』で設定されていたので、これに近くなるのではないかと予想しています。
設定
さて、今回のオージーキウイについては設定にかなり悩みました。
先にも書いたとおり、オージーキウイはトラリピ界隈では非常に人気があり、ブログなどで紹介されている設定は、10人10色でどれを見ても『なるほどな~』と思える内容です。
そんな先人達の良い所どりをしつつ、スプレッド差が検証できるようにしたいと思い、以下の設定で始めてみることにしました。
設定レンジ・ロスカットレート
設定レンジ:1.0~1.12
先述のとおり、オージーキウイは過去数年にわたってレンジ相場が続いています。
したがって、このレンジを狙って設定しました。
概ね、1.0~1.15で推移していますが、資金の関係から1.0~1.12としました。
また、ロスカットレートは買いが『0.95』、売りが『1.2』となっています。
運用はハーフ&ハーフ
買い①:1.0~1.05(1000通貨20本)
買い②:1.0525~1.07(2000通貨9本)
売り①:1.07~1.1(2000通貨9本)
売り②:1.1025~1.2(1000通貨12本)
今回はいわゆる『ハーフ&ハーフ』で設定しています。
単純なハーフ&ハーフではなく、コアレンジを設定して限定したレンジでは利益を多く稼げるようにしています。
これは本家トラリピではダイヤモンド戦略と言われていますね。
私が知ったのはイモラさん(@imoimoimora )のブログで紹介されている『コアハーフ戦略』です。
「両建てトラリピには意味がない!」ということを、両建てを含む『コアレンジ戦略』とハーフ&ハーフの進化版で…
上記の記事にもある通り、『コアレンジ戦略』と言うコアレンジで両建てとなる設定を用いる運用もあります。
コアレンジ戦略では多くの利益を獲得できる可能性があるものの、含み損を常に抱えることや、含み損が大きくなりがちな点から今回は敬遠しました。
トラップ幅と利幅
トラップ幅:25pips(0.0025NZドル)
利幅:150pips(0.025NZドル)
こちらは利幅でかなり悩みました。
めがねこさん(@meganekofx )のブログで紹介されているように、バックテストの結果、250pipsが最も高い利益率を残しています。
豪ドル/NZドル(AUDNZD or オージーキウイ)でトラリピのバックテストを行いました。 2回目のバックテストでは前…
非常に丁寧に検証されていてその結果の信頼度はとても高いと思います。
したがって、これをそのまま適用したいところですが、今回は『スプレッドが与える影響』を検証する目的があります。
スプレッドは取引回数が多いほど影響が大きくなるものですが、利幅が広くなると取引回数自体は減少する可能性が高くなると言えるでしょう。
そうなると、スプレッドが与える影響があまり出ない可能性が出てきますね。
それでは、50pipsと狭くして取引回数を増やすことが良いのかと言うと、今度は手動トラリピの注文が少しネックになってきます。
オージーキウイはよくレートが動くとされているので、一晩で上下すると注文ができないまま機会損失が発生する可能性が出てきますね。
このジレンマに悩みながら、折衷案としてまずは利幅を『150pips』とすることとしました。
150pipsが最適かは分かりませんので、今後の状況によっては、別の利幅でスプレッドが与える影響を検証することも視野に入れたいと思います。
運用資金
マネースクエア:35万円
セントラル短資:35万円
上記の設定については、限られた運用資金でどこまでできるかをマネースクエアの運用試算表や、めがねこさんのブログにある試算表を用いてシミュレーションをしました。
元々、メキシコペソ円から撤退した60万円で運用する予定でしたが、2社で運用することから少し上積みしています。
まとめ:運用状況は定期的に報告
以上、オージーキウイの設定について紹介しました。
スプレッドが与える影響が大きいと言う結果になれば、『やっぱり手動トラリピがイイね!』と言えますね。
逆に影響が軽微なら『手間を惜しむほどのコストじゃないから、本家トラリピがイイね!』と言えるので、どちらに転んでも検証の意味はあるかなと思っています。
運用状況については定期的に報告したいと思いますので、乞うご期待ください!
以上、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
追記:運用終了しました。
上記の検証は、マネースクエアのスワップポイントが発生したことなどを理由に終了しました。
詳細は以下の記事をご覧ください。
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